ランチアには「フラヴィア」って車もありますが、それは別の車。今回は「フルヴィア」のことです。きっとカナ表記だから似てしまうのだろうと考える今日この頃です。
ちなみに私たちGATTAサイトのトップ画像もこのフルヴィアです。
ランチアがWRC黎明期に投入したフルヴィア・ラリーは今見てもカッコいい車です。
ブラックアウトされたボンネットにオーバーフェンダー、大径の補助等が付いたいかにもラリーカーといった佇まいは魅力にあふれています。メカニズム的にも前輪駆動、4輪ディスクブレーキ搭載と当時としては先進的なものとなっています。この車を操った歴代ドライバーもオヴェ・アンダーソン、サンドロ・ムナーリ、ハンヌ・ミッコラといった、後に大活躍する錚々たる面々がいました。1970年FIAがそれまで世界各地で単独に開催されていたラリー競技のイベントを一本化、1973年に世界選手権に格上げしWRCスタートするまでの間にも数多くの勝利を挙げ、ラリーランチアの礎を作りました。WRC元年である1973年、ライバルのアルピーヌがA110のパワーを上げてくると、高性能とは言っても1,584cc132馬力ではいささか力不足となり、1974年シーズン後半からストラトスにバトンを渡すことになります。
フルヴィア、街中を走っている姿は一度も見たことがありません。もし見かけたら追いかけてしまいそうなほど魅力的な車です。
コメント