某国営放送で「魔改造の夜」なる番組が放送されていますね。エンジニアが寄ってたかっておもちゃや家電をえげつないモンスターに改造してしまうという面白い番組です。
ルノーサンクターボは「メーカーによる魔改造車」と言いきっても良いでしょう。
元々はFF車のサンクのリアミッドに1.4Lターボエンジンを搭載し、このままでは太いリアタイヤが付かないってんでフェンダーを拡幅。グループBで勝てる車に仕立てあげた代物です。まぁ、グループBの車両ってのは大概イカれた作りですが、その元祖とも言えるでしょうね。
WRCデビューは、1980年のツール・ド・コルス。ルノーのお膝元で開催されたラリーでしたがB・サビィが4位入賞するもデビューウィンは飾れませんでした。
その後、J・ラニョッティがターマックで速さを見せるものの、各ワークスの4WDマシンに苦戦を強いられます。
そして、1986年のポルトガルラリーで発生した死亡事故で各ワークスがラリーをボイコットする中、プライベータのJ・マウチンがルノーサンクターボにとってグループB最後の勝利を挙げたのでありました。
決して美しいとは言えないかもしれませんが勝利に必要な要素を組み合わせて造られたマシンはメーカーとそれに携わる人々の意地を感じます。いやぁ、本当にカッコいい車です。
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